ビバ!早稲田大学・品川先生最終講義

長崎旅行はまだまだ続くワケですが、今日は早稲田大学教授の品川芳宣先生が定年をもって退官されるということで、最終講義が行われるということで、早稲田大学へ行ってきました。


早稲田に来ると、なんというか神聖な気持ちで学びたくなる空気があるんですよね〜。


補佐人研修の時は、右側の大学院の小さい校舎でしたが、今日は11号館501号室とのこと。
11号館は、商学部?会計研究科などがある建物のようですが、早稲田の歴史とは裏腹にキレイでモダンな校舎。
中にはエスカレーターもありました。

主に早稲田のゼミ生や筑波大学早稲田大学の補佐人研修で品川先生の授業を受講された方々などが来られるとのことでしたが、国税庁長官もいらしていたとのこと。
また、税理士会など、どこかで見かけた事があるなぁ〜(しかし名前までは覚えておらず、向こうも同様以下と思われる)という感じの先生方も数名いらしてました。


玉婆的には、補佐人の同期の人たちの他に、全国青税の理事会で知り合った方など再会できて、それぞれにご活躍されているようで、思いがけず嬉しかった次第です。

そして、品川先生の最終講義は「税法と会計の交錯における問題点とその方向性」
トライアングル体制、法人税法上の規定(確定決算・一般に公正妥当と認められる会計処理・損金経理ほか)、IFRSや中小企業会計の重要性(H24中小企業の会計に関する基本要領など)、などなど。


法人税の計算をするにあたり、会計がベースにあるので、税と会計は一体のものと一般人からは捉えられやすいかと思う(会計士と税理士の区別がつかない、という事に象徴されていると思います)のですが、実際には非なるものであるので、様々な問題点が生ずるワケです。
そして、その所について言及するとなると、品川先生の右に出る者はまずいないので、最終講義にふさわしい品川先生らしいテーマだな、と思いました。


資格取得(会計士など)のための学習が先行してしまいがちな最近の傾向に対して「私(税法の専門家)の授業に出ると会計士試験の合格が遠のくから」
「どんな税制になったとしても、みんなが納得する事なんてありえない。誰だって税金は払いたくないですから。私だって払いたくないですよ」
など、ユーモアと皮肉の絶妙なお話ぶりには、笑いがどっと巻き起こりました。
しかし、皮肉がイヤミに取られないのは、品川先生のお人柄もあり、相当の努力をされた裏付けがあるからこそ。


プロフィールを紹介された別の先生が
「品川先生は、ジャパニーズドリームを成し遂げた最後の人かもしれない。けれども、これからもジャパニーズドリームが生まれて欲しい(品川先生の教えを受けた人が、これからの日本を担うほどに活躍して欲しい?みたいな)」と言われていたのが印象的でした。


また、品川先生ご自身が、農学校時代に家畜の世話を投げ出して学校を休んだ事を先生に怒られ
「こんなに自分のために時間を使って怒ってくれるということに熱意を感じて、心を入れ替えて今がある」というお話にも心を打たれました。

講義が終わると、花束が贈呈され、個人で花束やプレゼントを用意している人もたくさんいて、惜しみない拍手が沸き起こりました。
大学教授の話というのは、えてしてつまらないものだ、なんて品川先生の授業を聴くまでは思っていた玉婆ではありますが、補佐人研修で先生の教えを受けられた事に、心から感謝しております。