税務調査のコツ

法律に基づいて税務申告・納税をしているのですから、本来、税務調査によって税額がまちまちになるってのはおかしいハズでございます。


しかし、税務調査においては、調査官の技量や経験・人柄によって、修正事項を見つけること・修正させる(更正処分をする)所の範囲が不思議と異なってくるようでございます。


また、立ち会う税理士側にも知識・経験・話術(交渉術ともいえる)・調査を受けるスタンス(OB税理士はたいてい税務署寄りとか)など、人によって違いがありますし、法律の解釈が違ったり、争う論点はグレーな部分が中心(むしろグレーが8割型)なので、同じ内容でも結果は当然違ってくるワケですね〜。


そうすると、税務調査においてもやはりコツというものが必要になってくるのですが、最低限のこととして
(1)税理士は、調査対象期間の会計および税務処理をしっかりと頭に叩き込み、問題点を浮き上がらせ、それについての対応策を考えておくこと。

(2)税務調査の前には、必ず納税者と打ち合わせを行い、(1)についての方向性を一致させておくこと。

(3)納税者は、聞かれた事以外、余計な事はしゃべらないこと。

特に(2)(3)については、意外なところから修正事項に導かれてしまう危険性もありますし、いくら口達者な社長でも税務調査になると緊張して縮こまっちゃったり、口達者がゆえに要らぬ情報を相手に与えてしまうことも多々ありますので、「×」マークのついたマスク(ドレミファドン世代の人にしか通じないネタ)をしておきたいぐらいでございます。


そして
(4)「おみやげ」などと安易な妥協をせず、ピシっと主張すべきとこは主張すること。

(5)領収証はキチンと整理し、交際費や金額の高いものについて、相手先やその経費が発生したいきさつなどを書き添える。
   誰か支出した経費か分かるようにしておく。

(6)契約書にはちゃんと印紙を貼る。議事録もちゃんと作成・保管。
   その他、重要なものについては主張できるような資料を揃えておく。
 ↑(5)(6)については、ある程度の会社は当たり前にやっているけども、小さい会社や個人は意外とできていない事が多いのですね。


そして最後に
(7)税理士には、包み隠さずすべてを話して、委ねる。
 ↑ココ重要ですね。納税者の方でホニャラホニャラされてしまっては、税理士がいくら頑張ってもかばいきれないという事でございます。


他にもまだまだコツはあるかと思いますが、随時述べていきたいと思います。


12/5(土)は法律相談会の相談員をするため、宮城県に行ってまいります。
4(金)が赤羽で事務所の全体会議があるので、その足で大宮から東北新幹線に乗って前泊する予定ということで、今年最後の旅になるかと思います。

本試験の結果発表も近づいてまいりますが、良い週末をお過ごしくださいませ(^^ゞ