反面調査のナゾ

最近は、調査に来た理由をキチンと教えてくれることが多くなりましたね〜。
多額の欠損金があり「どう考えても持ってくとこないのに、なんで来たんだろ?」っていう場合は、反面調査の確率高し、というワケで、玉婆自身は反面調査は2回当たりましたが、いずれも是認(修正なし)でございました。


しかしまぁ、調査は調査なワケでして、最低丸一日拘束されることになるし、納税者にとって精神的負担もあり、ということで、来ないに越した事はないワケです。


そして先日、顧問先からTEL。
「○○税務署から、調べたいことがあるって電話かかってきたんですが・・・」とのこと。
ゲゲゲ〜調査終わったばっかりなのにまた調査?なんて思っちゃったんですが、その電話してきた税務署っていうのが、顧問先の所轄と違う税務署だったので、何だろな〜みたいな。


顧問先から話をお聞きしたところ、数年前に亡くなった方で、以前この顧問先の会員だった人が支払っていた「とある費用」について、その支払った日(いつ、いくら)と支払った費用の出所を知りたい様だ、とのこと。
おそらく、その方の相続税の調査をしていて、何か引っかかるものがあったんじゃないかな、と。
そして、玉婆の前任者が担当してた時にも、そのような「おたずね」が来たことがあり、その時は報告書を提出したとのこと。
なので、その報告書をチェックしていただけませんか?といった内容でした。
最初は税務署が来るぐらいのことを言ってたらしく、それについては顧問先の方で何とか頑張って阻止したとのこと。


しかし、玉婆的には「そこで黙って言われるがままに提出するワケにはいかない」と思い・・・
「とりあえず私から税務署にTELしてみます」とお答えしました。
そして、税務署にTEL。

♪プルルル〜(資産税に内線を回す)
玉「先程、TELいただいた○○の顧問税理士の玉婆と申します。何だか調べたい事があるとかで?」
税務署「あぁーどうも、ま、反面ですね」
玉「その会員だった方の相続税の調査かなんかされてるんでしょうか?」
税務署「そうなんですよ」
玉「顧問先に聞いた所では、この方はもう亡くなるだいぶ前に退会されていて、その費用は退会後は発生していません。
  それ以前となると、もうかなり前なので、会計データを探すにも大変なワケなんですけど・・・」
税務署「えぇーそうですよねぇ」
玉「もちろん、できるだけご協力するつもりではいますけど、何でもかんでもってワケにはいきませんので・・・
  ところで、調査をされているようでしたら、被相続人の通帳か何かに、その費用の支払った形跡ってのは見当たらないんですかね?」
税務署「それが、ないんですよ〜(困った声)」


なるほどね〜それじゃぁ困ったワケだ、という事は理解できました。
しかし、それだからと言って何の罪もない顧問先に火の粉が降りかかってくるのは勘弁しておくんなせい(><)みたいな。


玉「その支払った費用は、例えば”××”とかいう感じで記載されていることもあるんですよね〜。
  私の別の顧問先でも、こちらの会員さんがいて”××”って記載されているので、一見諸会費にも思えたんですけど、実は△△料なんてこともあるんですよ〜。
  今一度、通帳を確認されてみてはいかがでしょうか?」
税務署「あ、そうですか。じゃもう一回見てみます。ところで、この支払いは、だいたい口座振替のことが多いんでしょうか?」
玉「そうですね〜。ほとんどの会員さんは口座振替だと思います。
  というワケで、もしまた何かあったら、顧問先ではなく、私あてにご連絡いただけないでしょうか?」
税務署「はい分かりました」ガッチャン。


とりあえず一旦リセットになったので、よしとしよう・・・
ところが、10分後ぐらいに「玉婆さん、○○税務署の資産税から・・・」ゲゲゲ〜TELが(−△−;


そして、おそるおそる出たところ・・・
税務署「いやぁ〜先生、ありがとうございました。
    先生のおっしゃった事がヒントになって、通帳を見た所”××”って書いてありました。支払った形跡が分かりました。
    いやぁ〜すみませんでした。どうも」
というワケで、結局のところ、反面調査・報告書の提出はナシでOKになりました。(ホッ)


顧問先に、その旨連絡を入れると
「税務署の人、すごい強硬な感じだし、のらりくらりと理由を付けて何が何でも調べたいって感じでしたよ〜。玉婆さん、大丈夫だったんですか?!」
とビックリされましたが・・・
何の為にその資料が必要なのかも教えてくれないから、どのデータを出していいのかも分からないっておっしゃってました。


税理士になって、税務署の態度がこんなにも違うっていうのは昨日の記事と同様なのですが、それ以前に、協力してくれる人に対しては理由を明確に開示するなど、協力を求める側なりの誠意ってもんが必要なのでは?と思っております。