[つれづれ]御名残三月大歌舞伎 女暫

そして、最後の演目は「女暫」(おんなしばらく)
「暫」というものすごい有名な演目がベースで、それを女形が演じるという所にこの演目の面白みがある、とのことでございます。


今回、女形の主役(巴御前)を張るのが、坂東玉三郎
女形といえば玉三郎、といっても過言ではないでしょう。


そして、お決まりの「しばらく〜」というセリフとともに、花道を優雅に登場。
太刀で悪党を一網打尽にするんですが、その後幕が閉じ、大役を果たした安堵感の後、急に女である事を思い出して太刀が重く感じられ
「私にはこのような大役はできないですぅ」みたいなことを言って、女らしくしなやかになったところに、舞台番の役を務める中村吉右衛門が登場。
幕の外でお芝居が続きます。


玉三郎中村吉右衛門に向かって
「あんさん、(この演目の基である歌舞伎十八番の)暫はもう過去に相当何度も演じてきたんでしょう。だったら私に見せて教えておくんなせい」
みたいな事を言うと、吉右衛門
「えぇ。そりゃもう幾度となく演じてきましたよ」みたいな事をのたまって「しばらく〜」と演じるワケですが、これがまたお見事!でございました。


いやぁーあっと言う間のひと時でございました。
名残惜しいままに帰ってきた次第ですが・・・
「4月は勘三郎仁左衛門も出るし、4月もチケット買っちゃおうかな〜」と衝動的になりつつあったところ、すでに満員御礼で売切れの模様でした(-.-;
(あぶねぇあぶねぇ。金がいくらあっても足りやしませんぜ、みたいな)


とうとうこれで歌舞伎座も見納め、ということで、建築計画の看板をパチリ。

地上29階・地下4階、平成25年2月完成予定とのこと。


新・歌舞伎座、いったいどのように生まれ変わるのでしょうか?
そして、歌舞伎を始めとした日本の伝統文化は、この後どのような発展・後退を遂げるのでしょうか?


というワケで、これにて歌舞伎座さよなら公演シリーズはおしまいでございます。
次回は、昨日行って来た房総半島シリーズまいりたいと思います。