医療法人監査機構

朝晩冷え込みがキツくなってまいりましたね〜(;;)
そんな中、今日は、医療法人監査機構の研修会に参加してまいりました。


医療法がH19年4月に改正されましたが、持ち分の定めがなくなったほか、監事の責任の範囲が広がった、というのが大きな変更点でございます。
監事は基本的に親族はダメなんですが、小さな診療所ですとなかなか他人にお願いするワケにもいかず・・・
というのが実状でして、バレた暁には都道府県から「監事を変えてください」みたいな忠告の文章が送られてきたり、TELが来たり、といった状況。
(しかし、義理の兄弟とかで苗字が違っていれば、そこんところは目が行き届いていないのか、特にちゃんと調べている様子もうかがえず)


顧問税理士なんかもダメだし、他の医師と交換して監事しあいっこ(?)しているところもあるそうなんですが、やはり同業者に自分とこの数字見られるのも嫌だし、かといって他に頼む人もいないし、いったいどうすりゃいいのさ〜という状況も多々あり。


そんな場合に「医療法人監査機構」で認定された人を斡旋する仕組みがあるらしく、この研修を修了して認定されれば、他の医療法人の監事ができる、ということでございます。


そして、研修では、監事が実際にチェックすべきポイントというのをリストにまとめてあるんですが・・・
これが大変細かくて、項目数もかなりの数に上ります。
会計はもちろん、社員総会はちゃんと年2回開かれているか、とかハンコの管理はちゃんとできているか、とか、患者を呼び込むシステムがあるか、など日々の運用管理・マーケティングにまで範囲が及んでおり。


それらをすべて実践することはほぼ不可能に近いのではないか?という感じですねぇ。
特に小さな診療所では、医師や看護師さんなど、医療に従事するだけで一日中拘束されていて、管理運用どころじゃないといった状況ですし、逆にそのチェック項目すべてを遵守しようもんなら患者さんへの手当すら滞ってしまうのではないかと・・・。


公共性・非営利性を高めることが今回の医療法改正の骨組部分だったかと思うのですが、それであれば、そもそもなぜ(実質節税目的だけの)一人医療法人を認めたんだ〜って、改めて矛盾を感じた次第でございました。


それはさておき、監事の仕事が回ってくるかどうかも??ですが、実際監事を引き受けても責任が果たせない(できていないのにできてます、とか報告したら、何かあった時に監事の責任になってしまうし、できていませんって正直に報告すれば、下手すると認可が取消になってしまうので、いずれにしてもコワい)状況ですので、おそらく監事の仕事をする事はないんじゃないかな・・・なんて研修出ておいて何さ〜ってな感じの玉婆でした(^^;